こんにちは。A&K COFFEEのKINEOです。
本記事では、コーヒーの酸味と苦みの特性や関係性について解説していきます。
コーヒーのプロである僕が丁寧に解説していきますので、どうぞ今後のコーヒーライフの参考にしてください。
この記事をご覧になっているあなたは、そもそもコーヒーとは何かをご存知でしょうか。
コーヒーの”酸味”と”苦味”について理解する上で、ここを理解することはとても大切です。
ではコーヒーとはそもそも何か、というと”コーヒーの木”という植物の「果実の種」です。
まずはこの事実を知ることでコーヒーの酸味が、”果実に由来する”ものだとわかるかと思います。
もう少し深掘りすると、その酸味成分には何種類かの酸があるのですが、今回についてはとりあえずこれを知っておきましょう。
そして後述する”苦味”も知っておくことで、自分の好きなコーヒーの味を探しやすくなります。
そしてこの2種類の特性は、互いに対極に位置しているため、その関係性を理解しておけばコーヒーへの理解が深まるでしょう。
A&K COFFEEのKINEOです。ドリップ・焙煎・エスプレッソ・ラテアートまですべて独学で身に付けてきました。現在は東京都板橋区で念願だった『自家焙煎カフェ』を運営、『自家焙煎珈琲豆のオンラインショップ』とこの『珈琲ブログ』も運営しています。他にもビンテージ・アンティークに精通し、コーヒーカップの収集も趣味の一つです。この『珈琲ブログ』は、コーヒーの魅力や知識・技術、そして有益な情報を発信し、たくさんの人と共有することを目的に運営しています。あなたの素敵なコーヒーライフの参考になれば嬉しいです。
ぜひこの記事を参考に自分の好きなコーヒーの味にたどり着いてください。
それでは、さっそく本題へいきましょう。
【コーヒーの酸味について】
冒頭で解説したように、コーヒーはもともと”コーヒーの木”という植物の「果実の種」です。
このことからすでにコーヒーの酸味が、フルーツ由来の酸味であることが予測できるはずです。
しかし、コーヒーには約600~700というとても多くの成分が含まれており、その中の酸味成分についても一つではなく、多くの酸味成分が含まれています。
酸味成分の代表的なものは
・クロロゲン酸
・キナ酸
・リンゴ酸
・クエン酸など
これらの成分が代表的なコーヒーの酸味成分です。
しかし、これらすべてが実際にコーヒー液にした時の酸味になるわけではありません。
コーヒーは、コーヒーの生豆を”焙煎”することによって飲めるようになるのですが、この焙煎の工程で先ほどの酸味成分が分解されます。
そして人の酸味の感じ方についてですが
「フルーティーな酸味を感じる」
「酸っぱくて好きじゃない」
この両者は、どちらも”酸味”を感じていますが、前者は「ポジティブに」、対して後者の方は「ネガティブに」酸味を感じていることがわかります。
要するに人が感じる酸味は、”美味しいと感じる酸味”と”美味しいと感じない酸味”に分けることができるのです。
美味しいと感じる酸味は、よりフルーツ的でフレッシュな味わいがあり、コーヒーなのにコーヒーではないような感じを与えることがあります。
逆に美味しいと感じない酸味は、”酸っぱい”という表現がピッタリのネガティブな味のコーヒーであることが多いです。
『日本人の好きなコーヒーの味』
ここでは、そもそもの”日本人好みのコーヒー”について解説します。
とはいえ、さまざまな人がいるため一概には言えませんが。
ここで言うのは、あくまで”傾向”であって”絶対”ではありませんのでご了承くださいね。
さて、ザックリですがコーヒーと聞いて、日本人が思い浮かべる味は「深煎りのコーヒー」ではないでしょうか。
これにはちゃんとルーツがあります。
それは、日本を代表するコーヒー文化である”喫茶店”です。
日本人はこの喫茶店によるコーヒーの味に影響を受けてきました。
ですので、「喫茶店が出すコーヒーの味⇒日本人の想像するコーヒーの味」ということができます。
依存しているというと聞こえがあまり良くないですが、多くの日本人は喫茶店のコーヒーの味に影響を受けているわけです。
『そもそも品質が低い・悪いのでは?』
「コーヒーは鮮度が命」と聞いたことがありますか?
前述したようにコーヒーは焙煎をすることで飲めるようになります。
ところが焙煎をした直後から”コーヒーの劣化”は始まります。
だいたいコーヒーの鮮度が保たれるのは焙煎から2週間程度です。
ということは、この期間内に飲む、もしくは消費することが最良と言えます。
ですが、このことを知らない人の多くは、スーパーなどで売っている大手の大量生産されたコーヒーを飲みがちです。
基本的に大手は、大量生産・大量消費ですので、品質もあまり良くない上に”鮮度”も保たれていません。
スーパーで売っている大手のコーヒー袋を確認しても、「いつ焙煎されたか」なんて情報は書いていません。
なので、鮮度を気にしてもそもそも情報が不明確なので把握することができないのです。
いまや、コーヒーの情報を明確に消費者に知らせることは当たり前になってきています。
なのに大手が消費者に対してこのような売り方をするのは、まだまだコーヒーのことを知らない人が多いためです。
コーヒーは日本人の間でもだいぶメジャーになってきましたが、それでもまだまだ知らない人が多いため、大手はこの売り方でも利益が取れるのです。
そもそもこういった”低品質なコーヒー”を飲んでいるなら、”酸味”に関してもポジティブな酸味であるはずもないです。
いつ焙煎されたかもわからないようなコーヒーでは、鮮度の把握もできないため、すでにコーヒー自体が”酸化”している可能性すらあります。
もしあなたが今そのようなコーヒーを飲んでいるなら、この機会にコーヒーの購入場所を変えましょう。
鮮度の良いコーヒーは、健康にも良いのですが、その逆は然りです。
【コーヒーの苦味について】
次に”苦味”について解説していきます。
コーヒーは、果実の段階ではまだ苦味は持ち合わせてはいません。
精製後の”生豆”の段階でも苦味はありません。
では、コーヒーはどのようにすると苦味を持つようになるのか。
お気付きの方もいらっしゃると思いますが、焙煎の過程を経ることで苦味が出てくるのです。
そして焙煎が深くなるにつれて、より苦味がハッキリと出てくるようになります。
ですので、浅い焙煎度合いである”浅煎り”では、苦味はほとんど感じません。
少なくても”中煎り”以上の焙煎度合いで苦味を感じるようになります。
『焙煎による酸味と苦味の関係性』
コーヒーの焙煎度合いによる酸味と苦味の関係については、ザックリ以下のようになります。
焙煎度合い | 味わい |
浅煎り | 酸味傾向が強く、苦味はほとんど感じない |
中煎り | 酸味と苦味がほど良いバランス |
深煎り | 苦味傾向が強く、酸味はほとんど感じない |
上の表のように、焙煎度合いが浅ければ”酸味傾向”が強くなり、逆に焙煎度合いが深くなると”苦味傾向”が強くなるのです。
苦み成分は特に焙煎中期から出てくるようになり、焙煎初期段階では、ほとんど無いに等しいです。
焙煎中期からの、メイラード反応~カラメル化という化学反応を経て”苦味”が生成されていくのです。
このことをよく覚えておけば、コーヒー豆を選ぶ際に自分好みのコーヒー豆をきちんと選ぶことができるようになります。
焙煎後期に入る手前で煎り上げてしまう”中煎り”の焙煎度合いなら、酸味と苦味がほど良いバランスで含まれていると思って大丈夫です。
(注) ただし、お店や焙煎士さんによって焙煎度合いの認識が少しずつ違うので、細部は購入するお店に確認すると間違いありません。
『良い苦みと良くない苦味』
“苦味”と一言にいっても様々な苦味があります。
ここでは、良い感じ方をする苦味と良くない感じ方をする苦味について解説します。
とはいえ、感じ方は人それぞれですので参考までに。
・良い苦み
コーヒーの味の深さを感じることができ、キレが良く、スッと消えていくような感じ方が良い
・良くない苦味
コーヒーの味わいがほとんど苦味で構成され、いつまでも舌の上に感じる嫌な苦味は良くない
このように、ただ苦いだけのコーヒーはハッキリ言って”不味い”です。
それをもし美味しいと感じるならそれまでですが、深い焙煎のコーヒーは苦味だけではありません。
コクもありますし、甘みも感じることができるのです。
それから味の上で人間が感じる”キレ”というのは、ある程度のストレス(苦味など)を感じながらも、それがすぐに消えることで「キレのある味」と表現されます。
ですが、いつまでもずっと下の上にストレスな味が残っていたら、誰も美味しいとは感じないでしょう。
コーヒーの味においても、ある種”キレ”のように苦味を感じることができたなら、それはコーヒーの美味しいアクセントと言えるでしょう。
【ま と め】
ここまでご覧いただいていかがだったでしょうか。
コーヒーの酸味と苦味の関係性や、良い酸味や苦み、そしてその逆も理解できたのではないでしょうか。
コーヒーは、いまやどこでも購入できる時代ですが、まだまだコーヒーのことを知らない人が多いので、どうやってコーヒー豆を購入して良いか悩む人も多いでしょう。
少し知ればそんなに難しくないのですが、知らない人からするとコーヒーってすごく難しく伝わっているかもしれませんね。
そして本記事を読んだあなたは、これからこういった知識を参考にコーヒー豆を購入したり飲んだりすると思います。
もう一度ザックリおさらいすると
・焙煎が浅ければ「酸味傾向に寄る」
・焙煎が深ければ「苦味傾向に寄る」
このことだけ覚えておけば、今後の自分好みのコーヒー選びに役立ちますよ。
ぜひ実践していただいて、自分好みの美味しいコーヒーに出会ってくださいね。
それでは今回は以上で終わります。
最後までご覧いただいてありがとうございました。
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それでは、また次の記事で!
KINEOでした。
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コメント
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