こんにちは。A&K COFFEEのKINEOです。
本記事をご覧になっているあなたは、相当なコーヒー好きですよね。
そんなあなたは、コーヒーという飲み物の9割以上が”水”ということをご存知でしたか?
コーヒーといえば、浅煎りの琥珀色だったり、深煎りの黒い飲み物を思い浮かべると思います。
明らかに何かの成分が溶け込んでいるように見える飲み物ですが、まさかの9割以上が水だなんて信じられますか?
しかしこれは事実なんです。
水(お湯)に溶け出しているコーヒーの成分は、実は微々たる量に過ぎません。
本記事では、現役のコーヒー屋である僕が“コーヒーと水“について解説します。
A&K COFFEEのKINEOです。ドリップ・焙煎・エスプレッソ・ラテアートまですべて独学で身に付けてきました。現在は東京都板橋区で念願だった『自家焙煎カフェ』を運営、『自家焙煎珈琲豆のオンラインショップ』とこの『珈琲ブログ』も運営しています。他にもビンテージ・アンティークに精通し、コーヒーカップの収集も趣味の一つです。この『珈琲ブログ』は、コーヒーの魅力や知識・技術、そして有益な情報を発信し、たくさんの人と共有することを目的に運営しています。あなたの素敵なコーヒーライフの参考になれば嬉しいです。
ぜひ最後までご覧いただいて、今後の参考にしてください。
それでは、さっそく本題へいきましょう。
【コーヒーは9割が”水”】
先に述べたように、コーヒーの大半は”水”です。
パーセントで言えば、98%〜99%が水で溶け出しているコーヒーの成分は1〜2%に過ぎません。
僕もこの事実を知った時は驚きました。
基本的に水って“無味無臭”ですが、コーヒーを飲むとわかるように、しっかり味があって香りもいいし美味しいじゃないですか。
※一般的な抽出を行ったコーヒーの場合
なのに1〜2%しか成分が溶けていないだなんて信じられないですよね。
濃いことで知られる”エスプレッソ”ですら約10%ほどで、残りの90%は水なんです。
この事実を知ることで、コーヒーを淹れるにあたって”水”に注目することは至極当然と思えるのではないでしょうか。
【硬水と軟水】
さて、そんなコーヒーにとって大事な“水”ですが、そもそもどんな水があるのでしょうか。
水には”硬度”と呼ばれる数値があります。
ペットボトルなどでは、裏のラベルに硬度の記載がされていますよね。
この硬度の数値によって、軟水か硬水かに分けられているのです。
WHO(世界保健機関)の基準によると
・60mg/L以下は軟水
・60〜120mg/Lは中硬水
・120〜180mg/Lは硬水
・180mg/L以上は超硬水
というように定義されています。
上記の数値を見てわかるように、硬度とは水1L中に含まれるミネラル(カルシウム、マグネシウム)の量のことです。
もし硬水を味わってみたい、もしくはコーヒーを淹れてみたければ、硬水にあたるエビアンやコントレックスが売られているので、試してみてはいかがでしょうか。
『日本の水道水は?』
われわれ日本の水はどうなのでしょうか。
日本の水道普及率は98%と非常に高く、安全な水が全国に行き渡っています。
そして日本の水道水の硬度は、平均で約50mg/Lで”軟水”にあたります。
参考記事:47都道府県の「水の硬さ」を一斉調査、もっとも水道水の硬度が高い県は?
このことから私たち日本人は、幼い頃から軟水を味わってきていることがよくわかりますよね。
そして軟水は日本人の”食”にも適していて、炊飯や和食にも最適なんです。
無味無臭の軟水は、食材の風味を活かし、風味を邪魔することもありません。
一方の硬水は、ミネラル含有量が多いため、ある程度食材や素材の風味に影響が出ます。
このことからもコーヒーには“軟水”が適していると言えますし、僕も軟水をおすすめします。
『コーヒーに適した水』
先に少し触れましたが、コーヒーには”軟水”がいいでしょう。
硬水でコーヒーを淹れるのが必ずしもダメなわけではありませんが、僕はあまりおすすめしません。
硬水には素材の臭みを消したり、灰汁(アク)を出しやすくする効果があります。
コーヒーを淹れた時にこの効果はあまり相性が良くないと僕は考えています。
なぜならコーヒーは珈琲豆が本来持っている味を楽しむものだからです。
ただ硬水で淹れたコーヒーがお好きな方もいるでしょう。
ですので、一概にダメとは言えないのですが、僕としてはおすすめはしません。
やはり軟水でコーヒーを淹れた方が、豊かな香りや甘みも引き出されやすくなるからです。
ワールド・バリスタ・チャンピオンの”井崎 英典氏”も自身の書籍で、「日本における抽出に理想的な硬度は、水1Lあたり約30〜80mgで”軟水”にあたる」と述べています。
参考記事:こんなに違うの!?美味しいコーヒーを淹れる科学的に正しい「水」とは?
他にも井崎氏は、コーヒーに適した硬度の水はその国ごとに違う、とも述べています。
私たち日本人の場合は、コーヒーを淹れる水の硬度は”軟水”を示すものを使用するべきで、”軟水”で淹れたコーヒーが合っている傾向にあります。
硬水で淹れたコーヒーがお好きな方もいるかと思いますが、一般的には”軟水”で淹れたコーヒーの方がおすすめと言えます。
【おすすめの比較方法】
おすすめの比較方法とは、コンビニやスーパーで売られている”硬水”を使ってコーヒーを淹れてみることです。
“軟水”については、日本の水道水が軟水にあたりますのでそれを使用して抽出してください。
水に含まれるミネラル成分は、主に”カルシウム”と”マグネシウム”です。
この二つがコーヒーに与える性質については
『カルシウム』⇒コーヒーの”質感”に影響を与える。(マウスフィールやボディ感)
『マグネシウム』⇒コーヒーの”酸”に影響を与える。(フレーバーやフルーツ感)
というように、それぞれの成分がコーヒーに影響してきます。
どちらもコーヒーの抽出において大切な役割を果たしているミネラルで、”硬水”と”軟水”で淹れ分けると、上記のような違いに気付けるはずです。
人によって感じ方が様々ですので、一概にどちらが正解とは言えませんが、我々日本人は”軟水”で淹れたコーヒーの味を好む傾向にあると思います。
それは先ほどから述べているように、日本の水道水は”軟水”にあたるため、幼いころから日本人は”軟水”に慣れ親しんでいるから、ということが言えるからです。
とはいえ、飲んでみないことにはわかりませんから、ぜひ”硬水”でコーヒーを淹れて飲み比べてみてください。
【低コストで水を高品質に】
ここまでの解説で、日本に普及している水の性質がおわかりいただけたと思います。
それと日本の水道普及率は高く、その水道水は”軟水”であるということも理解していただけたと思います。
では、コーヒーに使用する水はそのまま水道水で良いのでは?と思うかも知れません。
結論的にはその通りですが、僕は水道水に少し手を加えることをおすすめします。
どう手を加えるのかというと
・いつもより長めに沸騰をさせて、水道水の”カルキ臭”を抜く
・浄水器を導入し、より安全でキレイな水を使用する
この2点です。
ワールド・バリスタ・チャンピオンの”井崎氏”もこれを実践することを推奨しています。
“カルキ臭”は”塩素臭”でもあり、このニオイがすることは、水道水の安全が確保されている証拠でもあります。
しかしながら、このカルキ臭はコーヒーの抽出においては必要ないものです。
また、カルキ臭には塩素独特のニオイの他、水中のアンモニアが反応して生じるニオイも含まれます。
この事実を知れば、水道水をそのままコーヒーの抽出に使うのはいかがなものか、という疑問が湧くはずです。
そこでおすすめなのは、浄水器の導入、これが難しければいつもより長く沸騰の時間をとるということです。
おすすめの浄水器はこちらの記事をどうぞ。
【低コスト】珈琲に浄水器を検討してるあなたへおすすめしたい機種!
冒頭でも述べたように、コーヒーの9割以上は”水”です。
水を改善すれば、それだけコーヒーの味も向上するということが言えるのです。
浄水器を導入すれば、水だけでなく”氷”の質も良くなりますよね。
よく「氷が変なニオイがする」と聞きますが、これはそもそも水が変なニオイを発しているからです。
夏になればアイスコーヒーの需要も出てきます。
美味しいアイスコーヒーを味わいたいなら、キレイで無味無臭の氷が大活躍します。
本記事をきっかけに、あなたの自宅の水質を向上してみてはいかがでしょうか。
【ま と め】
ここまでの解説でコーヒーに使用する水の大切さがおわかりいただけたと思います。
コーヒーが好きな人は世の中にはたくさんいますよね。
しかし、その中でも今回のような”水”に注目する人は意外と少ないものです。
また、コーヒー以外でも水は人間の生命線です。
水の質を改善することで得られるメリットは、あなたが思っている以上にあります。
飲み水は当然ながら、コーヒーにも料理にも、氷だって気持ちよく味わうことができますよね。
安心・安全な水を手に入れて、ぜひ美味しいコーヒーライフを送ってくださいね。
それでは、今回は以上で終わりにします。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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それでは、また次の記事で!
KINEOでした。
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