こんにちは。A&K COFFEEのKINEOです。
今回は日本の代表的な抽出方法ともいえる「ネルドリップ」について解説していきます。
ちなみに皆さんはネルドリップでコーヒーを味わったことはありますか?
日本では喫茶店で多く見られますよね。
質感が良くってとても美味しいコーヒーです。
そんなネルドリップを「自宅でも味わってみたい!」という方のために、今回は抽出方法やお手入れの仕方、ネルの管理方法まで解説していきます。
この記事を読むことで今日からネルドリップを始められますよ。
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A&K COFFEEのKINEOです。ドリップ・焙煎・エスプレッソ・ラテアートまですべて独学で身に付けてきました。現在は東京都板橋区で念願だった『自家焙煎カフェ』を運営、『自家焙煎珈琲豆のオンラインショップ』とこの『珈琲ブログ』も運営しています。他にもビンテージ・アンティークに精通し、コーヒーカップの収集も趣味の一つです。この『珈琲ブログ』は、コーヒーの魅力や知識・技術、そして有益な情報を発信し、たくさんの人と共有することを目的に運営しています。あなたの素敵なコーヒーライフの参考になれば嬉しいです。
ところでこの「ネルドリップ」の「ネル」ってなんのことかわかりますか?
実はこれ布生地で言う「フランネル生地」のことなんですよ。
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洋服で「フランネルシャツ(通称ネルシャツ)」ってありますよね?
実はあの生地と同じなんです。
コーヒーって色んな素材を使って抽出するので、本当に面白いですよね。
ということで前置きが長くなりましたが、さっそく本題へいきましょう。
ご自宅で喫茶店で淹れたような美味しいコーヒーを抽出しましょう!
ネルドリップって何?
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ここではネルドリップの歴史について少々解説します。
【ネルドリップの歴史】
ネルドリップはヨーロッパで誕生しました。
諸説あってどれが正しいかはわかっていないようですが、以下の二つの説があります。
・1711年にフランスで、布で濾す方法が開発されたのがネルドリップの原型という説
・1821年にイギリスでネルドリップのような方法がとられたのが始まりだとする説
このどちらかが有力だそうですが、定かではないようです。
この二つの説の間でも約100年も期間が離れていますしね。
どちらにしてもヨーロッパが起源というのは間違いないみたいです。
参考:全日本コーヒー協会
http://coffee.ajca.or.jp/webmagazine/library/history
【ネルドリップの特徴】
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次はネルドリップの特徴を見ていきましょう。
コーヒー愛好家の中では「最高の抽出方法」と言われているようですよ。
【特徴】
・フランネル素材を使用しているため、コーヒーの成分はよく通すが、微粉は通しにくい。
・ペーパードリップでは、コーヒーオイルがほとんどペーパーに吸収されるが、ネルは布のため程良くオイルを通す。
・上記のことからコーヒーの味の質感が良くなり、「丸み」のあるまろやかな印象のコーヒーに。
というような特徴がネルドリップにはあります。
一番多い抽出方法であるペーパードリップの味よりまろやかになると覚えておけばいいと思います。
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【ネルドリップは誰でも出来るの?】
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結論から言えば誰でも美味しく抽出することができます。
しかし少々技術的な要素がありますので、多少は「慣れ」が必要になると思います。
「美味しくコーヒーを淹れたい!」という気持ちを持つことが一番大切な要素ですね。
「美味しくコーヒーを淹れたい!」という気持ちさえあれば、誰でも美味しく抽出することが出来ますよ。
【ネルドリップの技術的な要素】
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【技術的要素】
・点滴抽出を行うため、細口のケトル(ドリップポット)が必須
・一般的な「蒸らし」を行わず点滴ドリップでじっくりと抽出する。(必ず点滴ドリップとは限らない)
・ある程度の集中力と時間を要する。
といったところが技術的に必要な要素です。
文章で見ると少し難しく思えるかもしれませんが、実際にやってみるとそこまで難しくないので大丈夫ですよ。
ネルドリップの美味しさの秘密
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ここではネルドリップの美味しさの秘密を解説していきます。
まずネル生地を使用するようになった理由は、その昔コーヒーを大きな鍋などで煮出していた時代に、コーヒーの微粉を一緒に飲んでしまわないようにという理由から考案されました。
その当時は当然ペーパードリップがまだ考案されていない時代でしたので、ネル生地を使用することが最適なコーヒーを濾す方法でした。
その後1900年代に入ると、ドイツの”メリタ・ベンツ女史”が紙を使用したペーパードリップを考案し現在に至ります。
ネルドリップの美味しさの最大の秘訣は「コーヒーオイル」を一緒に抽出できることです。
もちろんペーパードリップでも微量のオイルは含まれるものの、ほとんどはペーパーが吸着してしまいます。
このため、ペーパードリップの味の傾向は「クリアな味」となるワケです。
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対してネルドリップは、布で濾しているためコーヒーオイルがほど良く抽出できます。
このためペーパードリップに比べると、コーヒー液にオイルが混ざり「まろやかで、丸みのある質感」に仕上がります。
また、点滴ドリップのように一滴一滴じっくりと抽出することでより一層コーヒーの「うま味」を引き出すことができます。
ネルドリップだからといってすべてのネルドリップが点滴ドリップかと言われたらそうではありませんが、一度は点滴ドリップで抽出することをオススメします。
そして「中深煎り~深煎り」の焙煎度合いのコーヒー豆を「粗挽き」で粉量を多めにして抽出することで、昔ながらの喫茶店のような味わいを出すことができますよ。
次の項目からは実際にネルドリップでの抽出方法を解説していきます。
ネルドリップの抽出方法の解説
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ではここからは抽出手順を解説していきます。
今回使用するのは、「ハリオ」のネルドリップ 1~2杯用 DFN-1 という製品を使用します。
【ネルドリップの抽出の手順】
手順1 コーヒー豆20gを粗挽きで挽きます。(最初から粉の場合を除く)
手順2 沸いたお湯をドリップケトルへ移しかえます。(基準として湯温85度以下で抽出します。温度計がない場合は、お湯が湧いてから1分以上待ってから抽出しましょう。)
手順3 ネルフィルターを固く絞り、よく水気をとったあとネルフィルターを枠に通してセットします。
手順4 ネルの中に挽いたコーヒー粉を入れ平らに均(なら)します。
手順5 お湯が適温になったらコーヒー粉の真ん中を目がけて「ポタポタ」とお湯を垂らしていきます。(一般的な「蒸らし」の工程は必要ありません。)
手順6 点滴の状態を保ちつつ、少しずつ粉全体にお湯をかけていきます。(「の」の字を描くように。)
手順7 やがてネルからコーヒー液が落ち始めます。そしてドリップサーバーの底一面がコーヒー液で覆われたら点滴ドリップから通常のドリップに切り替えます。
手順8 目的量まで抽出したらお湯を注ぐのを止め、ドリップは完了です。
以上が抽出の手順となります。
次は写真付きでもっと詳しく見ていきましょう。
【ネルドリップの抽出手順・写真つき】
では写真付きで解説していきます。
▼手順1 コーヒー豆20gを粗挽きで挽きます。(最初から粉の場合を除く)
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▼粗挽きの例
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▼手順2 沸いたお湯をドリップケトルへ移しかえます。(お好みで大丈夫ですが、今回は湯温85度以下で抽出します。温度計がない場合は、お湯が湧いてから1分以上待ってから抽出しましょう。)
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▼手順3 ネルフィルターを煮沸します。ネルが新品の場合は、コーヒーに馴染ませるため使い古しのコーヒー粉と一緒に煮沸します。(ない場合はお湯だけで大丈夫です。)
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▼ネルフィルターを固く絞ったら、ネルフィルターを枠に通してセットします。
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▼ネルフィルターをはめ込む時には、「オモテ」と「ウラ」があるので注意してください!
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▼ネルフィルターをはめ込んだら、最後にフックを引っかけておきます。
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▼手順4 ネルの中に挽いたコーヒー粉を入れ平らに均(なら)します。
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▼手順5 お湯が適温になったらコーヒー粉の真ん中を目がけて「ポタポタ」とお湯を垂らしていきます。(一般的な「蒸らし」の工程は必要ありません。)
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▼手順6 点滴の状態を保ちつつ、少しずつ粉全体にお湯をかけていきます。(「の」の字を描くように。)
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▼手順7 やがてネルからコーヒー液が落ち始めます。そしてドリップサーバーの底一面がコーヒー液で覆われたら点滴ドリップから通常のドリップに切り替えます。
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▼通常のドリップをしていきます。
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▼手順8 目的量まで抽出したらお湯を注ぐのを止め、ドリップは終了です。
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▼温めておいたカップなどに移して完成!
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以上で抽出手順の解説を終わります。
次はお手入れとネルの管理について解説します。
【ネルフィルターのお手入れと管理】
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最後にネルフィルターのお手入れと管理について解説します。
【ネルのお手入れ】
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ネルのお手入れについては至って簡単で、コーヒー粉を捨てたらあとは流水で水洗いするだけです。
▼コーヒー粉を捨てて水洗いしましょう。
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よっぽど汚れがひどい場合は、煮沸するか処分して交換をしましょう。
そして次にネルフィルターの管理方法です。
【ネルの管理方法】
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これが少しやっかいに感じる方もいるかも知れませんが、きちんと管理しないでカビを生やしてしまったり、布の生乾き臭で使えなくなってしまってはもったいないので必ずやりましょう。
▼このようにタッパーに水を張って冷蔵庫で管理しましょう。
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・流水で水洗いが終わったら、ネルが入るサイズのタッパーなどに水を張りその中へ浸ける。
・ネルを浸したタッパーをしっかりとふたを閉め“冷蔵庫”で保管する。
・上記方法が面倒な場合、ネルを冷凍庫で凍らせて保存する。(次に使用する前に煮沸や流水で解凍する手間あり)
以上がネルフィルターのお手入れと管理になります。
少々面倒に感じるかもしれませんが、そこまで手間のあることではありませんので美味しいコーヒーのためにもぜひきちんと管理までしましょう。
ま と め
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では今回のまとめです。
一通りみていただいた通り、とても歴史のある抽出方法ですよね。
ネルドリップの「ネル」がネルシャツのネルと同義と知っただけでも知らなかった方には驚きだったのではないでしょうか。
最後にネルドリップのメリット・デメリットを
【メリット】
・ペーパードリップでは味わえないコーヒーオイルまで含んだ味わい
・ネルドリップ特有の抽出方法(点滴ドリップ)により抽出レパートリーが増える。
・コーヒーオイルを含んだことによる「まろやかで、丸みのある質感」が味わえる。
・古き良き日本の喫茶店の味を自宅でも味わえる。
【デメリット】
・「ネル」の管理が面倒
・ペーパードリップに比べ、集中力や時間が必要
といったところでしょうか。
デメリットとは言うものの、大したデメリットでもないと僕は思いますが、そのあたりは人によるといったところでしょう。
あとは何にでも言えますが、抽出要領をつかんだら反復して淹れることで”慣れる”しかありません。
冒頭でも言いましたが、「コーヒーを美味しく淹れる」という気持ちさえあれば誰にでも美味しく淹れられますのでぜひ挑戦してみてくださいね。
ネルドリップによる美味しいコーヒーを自宅で楽しんで下さい。
では今回はこの辺で。
別の抽出方法に興味のある方はこちらをどうぞ。
【サイフォンによるコーヒーの抽出方法】実は簡単!写真付きで解説!
「概要欄」に掲載しているコーヒーグッズはこちらから。
概要欄【おすすめコーヒーグッズ】
また次の記事で!
KINEOでした。
【A&K COFFEEからのお知らせです】
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A&K COFFEEのKINEOです。ドリップ・焙煎・エスプレッソ・ラテアートまですべて独学で身に付けてきました。現在は東京都板橋区で念願だった『自家焙煎カフェ』を運営、『自家焙煎珈琲豆のオンラインショップ』とこの『珈琲ブログ』も運営しています。他にもビンテージ・アンティークに精通し、コーヒーカップの収集も趣味の一つです。この『珈琲ブログ』は、コーヒーの魅力や知識・技術、そして有益な情報を発信し、たくさんの人と共有することを目的に運営しています。あなたの素敵なコーヒーライフの参考になれば嬉しいです。
コメント
コメント一覧 (2件)
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