こんにちは。A&K COFFEEのKINEOです。
大のフレアエスプレッソ愛好家として、Flair Espresso PRO2の使い方と調整方法を解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
結論から言えば”美味しい”と感じるのには個人差があるため、絶対にコレ!と断言することはできません。
僕が美味しいと感じるものを必ずしも他の人も美味しいと感じるとは限りませんので。
ですので、最初の”基準”として今回の調整方法を捉えていただければ幸いです。
A&K COFFEEのKINEOです。ドリップ・焙煎・エスプレッソ・ラテアートまですべて独学で身に付けてきました。現在は東京都板橋区で念願だった『自家焙煎カフェ』を運営、『自家焙煎珈琲豆のオンラインショップ』とこの『珈琲ブログ』も運営しています。他にもビンテージ・アンティークに精通し、コーヒーカップの収集も趣味の一つです。この『珈琲ブログ』は、コーヒーの魅力や知識・技術、そして有益な情報を発信し、たくさんの人と共有することを目的に運営しています。あなたの素敵なコーヒーライフの参考になれば嬉しいです。
また記事後半では、フレアエスプレッソの代表モデルである”Flair PRO2”と”Signature”の違いについても解説しています。
現在Flair PRO2を所有している方も、これから購入を検討している方もご覧いただける内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
それでは本題へいきましょう。
【Flair Espresso PRO2】使い方の解説
まずはFlair Espresso PRO2の使い方を解説していきましょう。
部品数が多いなんて言っている人もいますが、僕は使用していてそんなこと感じたことはありません。
そもそも専用のキャリングケースにすべて収まってしまうくらいの部品しかないので部品数はそんなに気になりませんよ。
Flairの最新モデルのレビューはこちらからどうぞ。
【Flair 58x】ついに出たフレアの最新モデルを徹底レビュー!
『各部品の名称と役割』
まずは各部品の名称と役割を見ていきましょう。
▼専用ケース(キャリングケース)
▼本体(ポルタフィルターベース、土台ベース)
▼ブリューヘッド(醸造シリンダー)など
▼圧力計付きプランジャーステム
▼ブランドロゴ付きドリップトレイ(2枚一組)
▼予熱用シリコンラバーキャップ(湯煎用)
▼ステンレススパウト(シングルスパウト)
▼ベース固定用ネジ(六角レンチ付き)
▼スプリットスパウト(別売り)
▼The Royal Grinder(別売り)
計11部品(別売りは除く)
▼The Royal Grinderのレビュー記事はこちらをどうぞ。
【Flair espresso】フレアの手動式グラインダーを比較解説!
『組み立て方』
ここではFlair PRO2の組み立て方を解説していきます。
▼まずは本体になる2点のベースを組みます。
土台ベースにポルタフィルターベースを差し込むだけという簡単な組み方ですので、シンプルでわかりやすいです。
この2点のベース同士を組む際に専用の固定用のボルトがありますが、これは使っても使わなくてもどちらでも大丈夫です。
※僕はいつも使っていませんが、あまり持ち運ぶ事がなく自宅にずっと組んだ状態で置いておくならボルトで固定しておくことをおすすめします。
▼ブリューヘッドとポルタフィルターを組みます。
この部品に関しても組むだけですので、非常に簡単でシンプルな作りです。
組んだ際によく分かりますが、かなり精巧な設計で作られているため、隙間なくピッタリと合わさるところが気持ちいいですね。
Flair PRO2のクオリティの高さを感じることができます。
組み立てに関しては以上です。
特に複雑なことはないですので、部品数もそんなに気にならないはずですよ。
【3つの美味しい秘訣!】主な調整方法の解説
それでは調整方法の解説です。
特に初めての方は、ポイントをよく覚えて自分のレシピに活かしてください。
今回の調整方法では、いわゆるプロのバリスタが行うような複雑な調整方法は省いています。
理由は本格的なエスプレッソの調整というのはとても複雑ですので、理解するよりも先に混乱だけさせてしまう可能性があるためです。
そうならないために玄人的な部分の解説は省き、初心者の方でも覚えやすいように”3つの美味しい秘訣”としました。
以下の”3つの美味しい秘訣”を覚えることで上手にエスプレッソを淹れることができますよ。
『1つ目の秘訣』蒸らし
“1つ目の秘訣”は、蒸らしです。
蒸らしに関してはハンドドリップなどでもお馴染みですよね。
エスプレッソにも蒸らしを入れることで2つの効果を得ることができます。
一つ目の効果は、味に大きく変化をつけることができることです。
具体的にどのように味に変化があるかと言うと、エスプレッソの後味がそのままスーッと消えていくような効果が得られます。
いつまでも口の中に残るような嫌な感じ方を軽減することができます。
美味しくないエスプレッソにありがちな「苦みなどがずっと口の中に残る」ということを軽減してくれます。
これが蒸らしを入れることで得られる効果です。
二つ目の効果は、蒸らしを入れることで粉全体にお湯を満遍なく浸すことができ、「チャネリング」という現象を防ぐことができます。
※チャネリングとは、お湯が偏ってコーヒー粉を通ってしまう現象のことです。
このことからエスプレッソに蒸らしの工程を入れることは、とても重要なことなのです。
以上の2つの効果から”蒸らし”の工程を入れるようにしましょう。
特にFlair PRO2は、この蒸らしを入れることが可能なマシンですからね。
▼以下”蒸らし”のやり方です。
・フィルターベースにポルタフィルターとブリューヘッドを固定したらお湯を入れ圧力計を装着します。
・圧力を確認しながら2気圧を維持し、20秒ほど待ちます。(これが蒸らしの工程です。)
・20秒が経過したら、本抽出を行っていきます。(9気圧を加えていきます)
※蒸らしを行っている時、ポルタフィルターからポタポタとコーヒー液が滴るくらいがちょうど良い蒸らしのサインです。
大事なことは「2気圧を維持する。」ということです。(多少の前後は大丈夫です。)
それだけですので力もそんなに必要ありませんし、特に難しいこともありません。
Flair PRO2を利用しているなら、蒸らしは必ず入れた方がいいですよ。
『2つ目の秘訣』粉の挽き目
“2つ目の秘訣”は、コーヒー粉の挽き目(メッシュ)です。
順番が前後してしまい申し訳ありませんが、とりあえずご自身の任意の挽き目で何回か抽出をして”抽出時間”を計測してください。
計測する時間については、前述した”蒸らし”の時間を除いた”本抽出”のみの時間です。
※本抽出が約50秒で終えるように挽き目を調整していきます。(多少の前後は大丈夫です。)
▼以下挽き目(メッシュ)調整のやり方です。
Flair PRO2のフィルターバスケットサイズは、46mmです。
これに対するコーヒー粉の量は、最低16g~MAX24gになっています。
Flair PRO2のバスケットは、ダブルショットの粉量が収まるサイズになっているので、シングルショットでエスプレッソを落とすより、ダブルショットで落とす方が味が安定しやすいです。
これについては『ハンドドリップ』で抽出する際と同じで、一杯分で抽出するより二杯分で抽出した方が味が安定するというのと同じ理論です。
ですので今回はダブルショット分の粉量を使用してシングルショットで抽出を行います。
※今回使用しているコーヒー粉量は”20g”です。
そして粉の挽き目(メッシュ)です。
エスプレッソなのでもちろん”極細挽き”なのですが、極細挽きという幅の中で調整を行います。
同じ極細挽きでも”細かい~粗い”があるからです。
人間の目には大した差を感じない挽き目であっても、繊細なエスプレッソで抽出するとハッキリと味に差が出ます。
さらに言えばエスプレッソという飲み物は、気温や湿度の影響も受けやすく、エスプレッソを扱うお店では多い時で『朝~昼~晩』で調整をし直すほどです。
高温多湿の日本の夏時期のエスプレッソ調整は地獄と言われています。
少し話がそれましたが、とりあえずお持ちのグラインダーもしくはミルで任意の挽き目でコーヒー豆を挽いてください。
そして”蒸らし”を20秒行ったあと、本抽出を行います。
この本抽出の時に「エスプレッソが出てこない」または「一滴ずつ点々としか出てこない」ようであればコーヒー粉の挽き目が細か過ぎますのでもう少し粗めに調整し直しましょう。
そして逆に「10秒もかからずに終わってしまった」または「圧力をまったく感じることができず、9気圧なんてとてもかけられない」という場合は、挽き目が粗過ぎるのでもう少し細かく調整し直しましょう。
上記の調整が上手くいけばしっかりと圧を感じながら9気圧をかけ続けられるようになります。
▼こちらの記事でフレアの”The Royal Grinder”を詳細解説しています。
【Flair espresso】フレアの手動式グラインダーを比較解説!
そして今回の目安である”本抽出に50秒”という時間で抽出できるように調整をしていきましょう。
※抽出終わりとは、エスプレッソを全部出し切って終わりではなく、目的の抽出量に達したら終わりです。
以上で挽き目についての解説を終わります。
『3つめの秘訣』抽出時間
“3つ目の秘訣”は、全体の抽出時間です。
・蒸らし⇒20秒
・本抽出⇒50秒
・合 計⇒1分10秒
上記の時間になるように調整をしていきましょう。
以上が僕が推奨する”3つの美味しい秘訣”です。
もう一度おさらいしましょう。
1 蒸らし
2 粉の挽き目
3 抽出時間
とにかく最初はこれで抽出してみましょう。
これができたらこの調整を”基準”として再度ご自身で調整してください。
それと抽出時の”お湯の温度”についても最後に解説しておきます。
あくまでも僕の基準ではありますが、90度がちょうど良い温度だと考えています。
そもそもFlair PRO2では90~95度がいいと言われていますが、僕は抽出していて90度が一番いい温度と考えています。
調整によってはこの限りではありませんが、僕は90度を推奨します。
では以上で”3つの美味しい秘訣”の解説を終わります。
まずは”はじめの一歩”として取り入れてみてくださいね。
【使用上の注意点など】
ひと通り解説が終わったところで次は「使用上の注意点」について解説していきます。
『本抽出時の過度な加圧に注意する』
Flair PRO2において最も注意する点はこれでしょう。
付属している圧力計を見ればわかりますが、10気圧以上の力がかかるとゲージの針がいわゆる”レッドゾーン”を差します。
これは加圧のし過ぎによる警告だと思ってください。
警告とは言うものの、Flairの場合なにか音で知らせるわけではありませんので、加圧に集中してしまうと気付かないことが多々あります。
せっかく超優秀なエスプレッソマシンですから、壊してしまわないようにしっかりと圧力計を確認しながら抽出を行ってくださいね。
抽出圧を守りさえすれば、かなり精巧で頑強な作りになっていますから壊れる心配はありませんよ。
『お手入れ時に洗剤を使用しない』
次にお手入れ時の注意点です。
実はこれコーヒー器具あるあるなのですが、お手入れ時(特に洗う時)に洗剤の使用はNGです。
理由については、洗剤の香りがついてしまうとか、エスプレッソの味を損なうなどいろいろと言われがあります。
当然上記のような理由もありますが、コーヒー器具というのは基本的に”水洗い”です。
カフェなどでバリスタを見ていても洗剤を使用して洗っているところって恐らく見ないと思います。
僕は一度も見たことがありません。ですので、洗剤の使用は控えてください。
機械式エスプレッソマシンに関しては、専用の洗剤があるのでそれを使用して定期で洗浄をします。
ですから普段は特にひどく汚れない限りは、基本的に”水洗い”で充分です。
Flair PRO2においても同様に洗剤は使用しないでくださいね。
ただ水洗い後の乾燥はしっかりとしましょう。
以上お手入れ時の注意点でした。
【PRO2とSignatureの違いについて】
Flair Espresso Makerをよくご存知の方はもちろん、これからFlair Espressoの購入を考えている方なども”PRO2”と”Signature”を比較すると思います。
「この二つって似ているけど何が違うの?」と思っている方も多いはずです。
ここではこの二つのモデルの違いを解説します。
※現在では最新モデルの”THE NEO”というモデルが出ていますが、ポルタフィルターなどの性能が違っているため今回は割愛させていただきます。
この二つのモデルは、出始めた当初は形状も似ているうえに”ネーミング”も似ていて区別がつきにくくなっていました。
現在では”Flair PRO2”となっていますが、もともとは”Flair signature PRO2”というネーミングでした。
それに対し、初代モデルの”Flair signature”があったため、まだ手にしたことのない人にとっては非常に似たモデルに思え混乱したものでした。
現在では前述したように”Flair PRO2”と改名したため、少し軽減されました。
しかしそれでも”見た目”がそっくりなため、ハッキリとした違いを理解するにはそれぞれの特徴を知ることが必要です。
「Flair Espresso Japan公式サイト」の説明では、あまり詳細には解説されていないため購入時に悩まずに済むように出来るだけ詳細に解説していこうと思います。
『ブリューヘッドとポルタフィルターの違い』
醸造システム上一番の大きな違いはこの二点の違いでしょう。
【ブリューヘッドの場合】
・PRO2
コーヒー粉量⇒16~24g
お湯の容量 ⇒70ml
抽出量 ⇒56ml
・Signature
コーヒー粉量⇒12~18g
お湯の容量 ⇒60ml
抽出量 ⇒45ml
上記のようなハッキリとした違いがあります。
PRO2ではダブルショットを抽出できるのに対して、Signatureはシングルショットで抽出するようにできています。
【ポルタフィルターの場合】
・PRO2
バスケットサイズ⇒46mm
・Signature
バスケットサイズ⇒40mm
画像のようにSignatureはシングルショットに対応しているため、ブリューヘッドもポルタフィルターのバスケットサイズもPRO2に比べて小さくなっています。
そしてどちらもステンレスで作られていますが、大きさも厚みも違っているため、PRO2の方が重い作りになっています。
『フィルターの違い』
・PRO2
PRO2では、クレーター状の穴のフィルターが採用されており、カフェなどの機械式エスプレッソマシンなどで採用されているものと同様です。
・Signature
一方でSignatureでは、ドット状の穴が開いたフィルターが採用されています。
※上記画像参照
フィルター性能を見る限りでは、良い抽出をされやすいのはPRO2の方だと僕は考えています。
『グリップの違い』
・PRO2
人間工学に基づいたシリコンラバーグリップをハンドル部分に装備
・Signature
ハンドル部分にシリコンラバーグリップはなし
Flairで抽出する際、最大で9気圧という圧力をかけ続けなければならず、PRO2のシリコンラバーグリップはありがたい装備だと思います。
他にも違いはありますが、大きく異なる点についてはこれくらいで、あとは大した差(抽出するにあたって)はありません。
ここで挙げた違いをもとにPRO2にするか、Signatureにするかを検討してみてください。
ちなみに僕はPRO2ユーザーということもありますが、加えてオールステンレスという出で立ちのカッコ良さからもPRO2をおすすめします。
【ま と め】
今回は、Flair Espresso PRO2での使い方や調整方法といったことを主に解説してきました。
こうして文章で見ていると、なんだか小難しく感じるところもあったかもしれませんが、実際に使用してみるとそんなことありませんので安心してください。
何回か抽出を繰り返すことで「なるほど!」と思えるはずですので、ぜひ挑戦してみてください。
最後におさらいとして
【3つの美味しい秘訣】
1 蒸らし
2 粉の挽き目
3 抽出時間
【使用上の注意点】
1 本抽出時の過度な加圧に注意
2 お手入れ時に洗剤は使用しない
上記の点を意識して使用してみてくださいね。
記事冒頭でも解説しましたが、これはあくまでも僕の考える調整方法です。
ですので、これをもとにご自身で試行錯誤して美味しいエスプレッソの抽出に活かしてくれれば幸いです。
どうぞ良きフレアエスプレッソライフをお過ごしください!
それでは今回は以上で終わりたいと思います。
最後までご覧いいただきありがとうございました。
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