【家庭用エスプレッソマシン】デロンギ・デディカの使い方と改造方法を解説!

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こんにちは。A&K COFFEEのKINEOです。

今回は、家庭用エスプレッソマシンの優秀機である「デロンギ・デディカ・EC680」の使い方と改造方法を徹底解説していきます。

家庭用エスプレッソマシンは様々な機種が出ていますが、数ある家庭用エスプレッソマシンの中でも「デロンギ・デディカ」は僕の中で一番のオススメ機種です。


僕と同じようにどれにするか悩んだ末に、この「デロンギ・デディカ」にたどり着いた方も多いと思います。

しかし最初に結論を言わせてもらえば、この機種は『改造』が必須です!

なぜ改造が必須なのか?改造方法は?といったところは、このあと解説していきます。

これから家庭用エスプレッソマシンを「デロンギ・デディカ・EC680」にしようか悩んでいる方の参考になる内容となっていますよ。



ぜひ最後までご覧いただいて「デロンギ・デディカ」を有効活用してください。

それでは本題へいきましょう。



目次

【デロンギ・デディカ・EC680】とは?



まずは「デロンギ・デディカ・EC680」がどのようなマシンなのかを解説します。

デディカがどのような仕様でどんなスペックなのかを把握していただければと思います。

『半自動型の家庭用エスプレッソマシン』



まずこのデディカというモデルは、「半自動型エスプレッソマシン」です。

機械式のエスプレッソマシンは、「半自動型(セミオート)」と「全自動型(フルオート)」に大別されます。


「全自動型」については、文字通りスイッチ一つですべて機械が抽出をしてくれるタイプのものです。

対して「半自動型」のマシンは

・コーヒー豆を挽いて粉にする作業(ドーシング)

・挽いた粉を平らに均(なら)す作業(レベリング)

・平らにした粉を押し固める作業(タンピング)

上記の作業工程を自分で行う必要があります。

これが「半自動型」と言われる理由です。

今回の「デロンギ・デディカ」はこの「半自動型」のタイプですので、そのように認識しておいてください。

ちなみにカフェなどのバリスタが行っている作業行程も上記と同じことをしていますよ。



▼半自動型のエスプレッソマシンのおすすめはこちらから。
【家庭用エスプレッソマシンでラテアート】フリーポアに最適な機種5選!


『機種スペック』


ここではデディカの基本スペックを紹介します。

サイズなど、ご自宅のスペースに合うか確認してみてください。

『機種の仕様』

外 寸(mm)  ‥横幅150×奥行き330×高さ305

重 量(kg)    ‥4

カラー     ‥ブラック、レッド、メタル

電圧/周波数‥AC100V,50/60Hz

電力(W)      ‥1300

ポンプ圧     ‥15

抽出気圧     ‥9

タンク容量 ‥1.0L



『機種の機能』

エスプレッソ抽出 ‥パウダー機能(1杯のみ、2杯同時抽出)

エスプレッソ抽出 ‥カフェポッド対応

抽出量設定機能  ‥あり

ミルクスチーム機能‥あり(手動)

節電機能     ‥あり



『付属品』

タンパー          ‥1,計量スプーンつき(プラスチック製)

ポルタフィルター      ‥1

カフェポッド用バスケット‥1

シングルバスケット   ‥1(1杯取り用)

ダブルバスケット    ‥1(2杯取り用)

計量スプーン      ‥1



『その他』

メーカー保証期間‥1年


以上で基本スペックの説明を終わります。

次はデディカの特徴を見ていきましょう。

『デディカの特徴』


▼主な特徴は以下になります。

・高級感のあるスタイリッシュでスリムなメタルボディは、置く場所に困らない。

・内部気圧最大15気圧(抽出時の気圧は9気圧)で、エスプレッソ抽出に最適な圧力を実現。業務用と同様の抽出圧

・カフェポッドにも対応しているため、時間がない時などでも使える。

・ミルクフォーマー(スチーム機能)があるため、自宅で美味しいラテやカプチーノが楽しめる。

・スイッチ機能がシンプルでわかりやすい

・定量設定、抽出温度(3段階)、スリープモードを設定することが可能


以上がデディカの主な特徴になります。


参考:デロンギ公式サイト EC680BK デロンギ エスプレッソ・カプチーノメーカー 製品情報 (delonghi.co.jp)

【デディカの使い方】


それでは実際にデディカの使い方を解説していきます。

使い方に関しては特に難しいことはありません。

使い方をしっかりと覚えていただければ、どなたでも簡単に使用することができます。

『抽出の一連の流れ』

ラテアートの画像


ここではデディカでの抽出の一連の流れを解説していきます。



これからデディカの導入を検討している方が、どのような感じかイメージアップしていただければ幸いです。


「ドーシング(豆を挽く)」



まずはコーヒー豆を計量して粉に挽いていきましょう。

挽き目については「細挽き」にします。

理由は後述しますが、デフォルトの状態のデディカの場合「極細挽き」にはしないでください。
※「極細挽き」とは、粉糖のようなパウダー状の挽き目のことです。


コーヒー豆量(粉量)は、シングルバスケットで約8~10gでダブルで約12~14gが適量です。(付属の説明書による)


今回はダブルバスケットを使用して13gの粉を使ってシングルショットを抽出します。



▼エスプレッソ専用グラインダーの記事はこちらから。
【エスプレッソ専用グラインダーのおすすめ】マシン選びより重要な理由


「レベリング(粉を平らにする)」



次はドーシングでポルタフィルター内に山盛りになったコーヒー粉を平らにしていきます。

道具などを使用して平らにするのではなく、主に人差し指を使って平らに均(なら)していきます。

画像のようにポルタフィルターの”フチ”の部分に隙間ができないように粉で埋めながら平らにします。


レベリングが終わったら次はタンピングです。

「タンピング(粉を押し固める)」



レベリングによって平らになったポルタフィルター内の粉を今度は”タンパー”を使って押し固めていきます。

ちなみに、付属しているプラスチック製のタンパーはハッキリ言って使い物になりません。

ですので、別でタンパーを購入することを僕はおすすめします。(購入時はタンパーのサイズをよく確認してください。)



話を戻します。タンピングは任意の力で行うことになりますが、タンピングの“強い、弱い”でエスプレッソの味が変わってきます。

最初は”強すぎず弱すぎない程度”で押し固めてもらって、あとから味を確認し、もっと強くするか弱くするかを決めるといいでしょう。



ここまで出来たら次は抽出をしていきます。



「抽出をする」



ドーシング、レベリング、タンピングの工程が完了したら次は本体にポルタフィルターをはめ込んでエスプレッソを抽出していきます。

▼ポルタフィルターを斜めにして下から上へ本体に押し込み、次いでポルタフィルターを右に回して完全に固定します。

※本体とポルタフィルターには”かみ合わせ”があるので、しっかりとかみ合わせを確認するようにしてください。

▼ポルタフィルターを固定できたら、素早く抽出ボタンを押します。(今回は2杯用のボタンを押してシングルショットで抽出します。)


抽出されたエスプレッソが目的量に達したら、再度抽出ボタンを押して止めます。(抽出中にもう一度ボタンを押すと抽出が止まります。)


ここまででデディカのデフォルトの状態でのエスプレッソ抽出は完了です。


次は「使用上の注意点」を解説します。

『使用上の注意点』



デディカの使用上の注意点は、2つあります。

1つ目の注意点は、先ほどの”ドーシング”の項目で後述すると言った内容です。

エスプレッソ抽出では通常”極細挽き”が一般的ですが、“デフォルトのデディカ”ではおすすめしません。


なぜならデフォルト状態のデディカで極細挽きにしてしまうと、細か過ぎて抽出できなくなる恐れがあるためです。

ですので、デフォルトのデディカでエスプレッソを抽出する場合は、”細挽き”までにするようにしてください。


2つ目の注意点は、タンピングの際に使用する”タンパー”を付属のものを使用しないでください。


理由については、単純に”もろい”からです。

付属のタンパーはプラスチック製のため非常にもろく、タンピングの際に加わる力に耐えられません。

僕は過去にこのタンパーを使用してタンピングしている時、タンパーが折れそうになって、その反動でポルタフィルター内の粉を部屋にぶちまけたことがあります。




そのようなことも起こり得るタンパーですから、付属のタンパーを使用せず、他で金属製のタンパーを購入するように検討してください。

その方がずっと安全ですし、毎回恐る恐るタンピングするなんてこともありませんので。


ちなみに僕は粉をぶちまけた後、付属のプラスチック製のタンパーは捨てました。

以上2つの注意点をよく覚えておいてくださいね。



▼「概要欄」の“バリスタツール”の欄におすすめのタンパーを掲載しています。
概要欄【おすすめコーヒーグッズ】



【デディカの改造方法】


ここからはデディカの必須事項ともいえる”改造方法”について解説していきます。

“改造”と聞くとなんだか大変そうに聞こえるかもしれませんが、そんなことはありません。

誰でも簡単に”改造”でき、デディカを超優秀マシンに昇華させることができますよ。

『デディカは改造が必須!』


先になぜデディカには改造が必須なのかを解説します。

これから言うことは、衝撃かも知れませんが事実ですので知っておいてください。

デディカで抽出されているエスプレッソは、実は本物のエスプレッソではありません。



「どういうこと?」と思われたかもしれませんが、厳密にはエスプレッソと呼べるものではなく、言うならば”エスプレッソもどき”とでも言うべき液体が抽出されます。

これはデディカのポルタフィルターバスケットを見ることでわかります。


どう見ても一般的なエスプレッソ抽出に適したポルタフィルターとバスケットではありません。

これにはいくつか理由があります。



それは、家庭で本物のエスプレッソを抽出するには、コストがかかり過ぎてしまうためです。

家庭でカフェなどと同様のエスプレッソを抽出するならば、エスプレッソマシンだけではなく”極細挽き”に対応したエスプレッソ専用のグラインダーが必要になります。



そしてバリスタキットと呼ばれるアクセサリー類(タンパーやディストリビューターなど)も揃える必要があります。

しかしそれらをすべて揃えようとすると、どうしても高額になってしまいます。

このことを解消し、低価格なエスプレッソマシンでエスプレッソ(もどき)を抽出できるようにした製品が「デロンギ・デディカ・EC680」なのです。

ではどうやって解消したかと言うと、その秘密はバスケットに施してある”クレマ増幅弁”にあります。

クレマ増幅弁とは読んで字のごとく、クレマを増幅させるためのものです。

デディカのバスケットを見ればわかるように、抽出される”穴”は一つだけあり、しかも針の穴のようにとても小さな”穴”があるのがわかります。


▼画像はデディカのバスケット



この針のような小さな穴のお陰で、本物のエスプレッソのようなクレマを強制的に作り出すことができ、まるで本物のエスプレッソのように見せることができているのです。


しかし残念ながら、それは本物のエスプレッソではありません。

▼画像は一般的なバスケット


ご覧いただいたように、デディカには本格的なエスプレッソを抽出するための装備が不足しています。

しかしながら実際のところ、こういったデディカの実情をどう受け止めるかはあなた次第です。


先にも述べましたが、本物のエスプレッソを家庭でも抽出したいならそれなりのコストを覚悟しなければなりません。

それを避け、低コストでエスプレッソ(もどき)やラテアートを楽しみたいのならデディカを選べば良いと思います。


僕自身は、デディカのこのような仕様は別に”悪”だとは思っていません。

エスプレッソもどきとは言え、この価格でエスプレッソが抽出できて、ラテアートまでできる仕様にしたのはデロンギの企業努力の賜物だと思っています。



デディカという機種は、本格的という部分を“そこまで求めていない方”にとっては最適な機種ではないかと思います。

だからこそデディカは”極細挽き”にする必要がなく、高額なエスプレッソグラインダーを必要としないのです。

普段使いのミルやグラインダーの”細挽き”にしてもらえれば、一応エスプレッソが抽出できるわけですから。

しかもエスプレッソもどきと聞くと聞こえは悪いですが、美味しくないわけでもありませんからね。(エスプレッソとは言えないが、濃いコーヒーではある。)



長々とデディカについて解説しましたが、これがデディカの実情とそれについての考え方です。

これを承知した上で次の”改造方法”をご覧ください。

『改造を施すべきところ』



ではデディカの改造を施すところを解説していきます。

施すべきところは2点あります。

・ポルタフィルター

・スチームノズル

以上の2点です。

「ポルタフィルター」


本物のエスプレッソを抽出するためには、まずは”クレマ増幅弁”を取っ払う必要があります。

ですので、デフォルトのデディカのポルタフィルターから別売りの”ボトムレスフィルター”に変更しましょう。


バスケットに関しては、ポルタフィルターさえ交換してしまえばバスケットも必然的に変わりますので安心してください。


デディカに対応した「ボトムレスフィルター」がありますので、それを僕はおすすめします。(サイズ51mmのもの)

ボトムレスフィルターに交換すれば、エスプレッソらしい”極細挽き”にすることができ、デディカでも“本物のエスプレッソ”を抽出することができるようになります。


▼関連記事はこちらをどうぞ。
【ラテアートに自宅で挑戦】必ず必要な道具を解説!揃える物はコレだ!


「スチームノズル」


スチームノズルに関しては、純正で装着されている”フロッサー”を取り外すだけです。

これはラテアートまで視野に入れている方なら是非やっていただきたいことになります。

本格的にラテアートを実施するなら、きめの細かいフォームミルクが必須です。


それにはこの付属の”フロッサー”は単純に邪魔なんです。

このフロッサーが原因で、泡の粗いボサボサのフォームミルクになってしまいます。

取り外しは非常に簡単で、フロッサーを右に回せば簡単に取り外すことが可能です。

▼画像のように“ボッチ”でかみ合っているだけなので、すぐに取り外せます。


特にネジや工具を使用することもありませんので、ぜひ取り外してみてください。

そしてフロッサーを取り外したあとは、”結束バンド”でスチームノズルの根元をきつく縛ります。

▼ニッパーなどで要らない部分は切っておきましょう。


フロッサーを取り外すことで、スチームノズルの先のゴム部分が止められていない状態になっていますので、これは必ず行ってください。

これをしっかりやっておかないと、いざスチーミングを始めた時に蒸気の勢いとともに先端のゴム部分がロケット花火のように飛んでいきますから注意してください。



以上の2点だけ改造を行えばデディカはさらに優秀なマシンへと昇華します。

『改造さえ施せばデディカは超優秀マシン!』


ここまでの解説でデディカの改造方法はおわかりいただけたと思います。

ボトムレスフィルターについては交換をするだけ、スチームノズルについてはフロッサーを取り外し、結束バンドで縛るというだけの改造ですので、ぜひ実践してみてください。。


そして上記の改造を施しさえすれば、デディカは本物のエスプレッソが抽出できる超優秀マシンへと昇華します。

あなたのご自宅でも、あの濃厚でトロッとした本物のエスプレッソが抽出できるようになりますし、フロッサーを取り外すことで、“キメ”の細かいフォームミルクも作れるようになりますよ。


さて、ここまでで本物のエスプレッソを淹れる準備が整いました。


最後にもう一点だけグラインダーについて触れておきます。


本物のエスプレッソを抽出するためには、珈琲豆を“極細挽き”にする必要があります。


ボトムレスフィルターに変更後は、改造前のデディカのように“細挽き”では圧が適正にかからず、シャバシャバの液体が抽出されてしまいます。


ですので、エスプレッソ挽きに対応したグラインダーが必ず必要になりますので注意してください。



詳細については、下記の記事を参考にしてください。



▼こちらの記事では、エスプレッソ専用のグラインダーについて解説しています。
【エスプレッソ専用グラインダーのおすすめ】マシン選びより重要な理由


ぜひ今回の内容を参考に、素敵なエスプレッソライフを始めてみてくださいね。

▼デロンギ公式ページはこちらから。



【ま と め】



今回は「デロンギ・デディカ・EC680」について僕なりに詳細に解説をしてきました。

もともとデディカは家庭用エスプレッソマシンの中では優秀な機種でした。

そこにさらに手を加えることで、もっと精度が上がり超優秀マシンに昇華できることが今回の解説で伝わったなら幸いです。

何年も前に僕自身がデディカを購入した理由は、自分で(自宅で)早く本物のエスプレッソを抽出したかったからです。

しかし本文中でも伝えてきましたが、改造を加えないデディカのエスプレッソは本物とは言い難いものでした。

しかしそこから自分でいろいろ試したり、情報をかき集めながら試行錯誤を繰り返してやっと本物のエスプレッソを抽出することができるようになりました。



今回の記事の内容は、そんな僕の経験から執筆させていただきました。

僕と同じような考えでデディカを購入、または、検討されている方の参考になればとても嬉しく思います。

とはいえ”美味しいエスプレッソ”に到達するには、器具ばかりでなく、美味しいコーヒー豆や美味しく淹れる技術・知識も大切です。

▼僕のおすすめの珈琲豆はこちらをどうぞ。
【厳選】ここは美味しい!珈琲豆の通販おすすめ5選【実飲検証済み】



デディカを購入・改造して満足することなく、奥深いエスプレッソの世界を存分に楽しんでくださいね。


それでは以上で終わります。

最後までご覧いただいてありがとうございました。

▼コーヒーの定期便のおすすめはこちらをどうぞ。
【コーヒーのサブスク】お得で美味しい定期便は珈琲屋のおすすめが一番!


▼家庭用エスプレッソマシン関連の記事はこちらをどうぞ。
【家庭用エスプレッソマシンでラテアート】フリーポアに最適な機種5選!


▼ポータブル式エスプレッソマシンの記事はこちらから。
【Flair Espresso PRO2】本物の神ツール!実力派エスプレッソメーカー!


▼「概要欄」のおすすめコーヒーグッズはこちらをどうぞ。
概要欄【おすすめコーヒーグッズ】

また次の記事で!


KINEOでした。

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