こんにちは。A&K COFFEEのKINEOです。
美味しいエスプレッソの抽出をする上で、まず目がいくのがエスプレッソマシンですよね。
ところがエスプレッソを学んでいくうちに気付かされることがあります。
それは「マシンよりグラインダーが重要」ということです。
とはいえ、マシンにもそれなりの性能が必要ですが、グラインダーの重要性は無視できません。
ここではエスプレッソに関連して解説していますが、グラインダーの重要性はエスプレッソのみならずコーヒー全般に言えることです。
本記事では、そんなグラインダーの重要性を解説しながら美味しいエスプレッソが抽出できるグラインダーを紹介していきます。
A&K COFFEEのKINEOです。ドリップ・焙煎・エスプレッソ・ラテアートまですべて独学で身に付けてきました。現在は東京都板橋区で念願だった『自家焙煎カフェ』を運営、『自家焙煎珈琲豆のオンラインショップ』とこの『珈琲ブログ』も運営しています。他にもビンテージ・アンティークに精通し、コーヒーカップの収集も趣味の一つです。この『珈琲ブログ』は、コーヒーの魅力や知識・技術、そして有益な情報を発信し、たくさんの人と共有することを目的に運営しています。あなたの素敵なコーヒーライフの参考になれば嬉しいです。
ぜひ最後までご覧いただいて今後のエスプレッソライフの参考にしてください。
それではさっそく本題へいきましょう。
【グラインダーがマシンより重要な理由】
「グラインダーがマシンより重要な理由」は、コーヒーの抽出を逆算してみると納得できます。
コーヒーの抽出は、コーヒー豆を粉にするところから始まります。
従って、どんなにマシンの性能が良くてもグラインダーが挽く粉の精度が低ければコーヒーは美味しく淹れられません。
ということから「グラインダーがマシンより重要」ということが言えます。
『エスプレッソには高い精度の粒度が求められる』
エスプレッソは、極端に細かいコーヒー粉で”圧力”をかけて約25~30秒という短時間で抽出します。
このためちょっとした些細なことでもエスプレッソの味に影響を及ぼします。
例えば気温や湿度といった気候によっても味は変化しますし、抽出アプローチでの湯温や抽出時間といったことも当然影響します。
このことからグラインダーの”粒度”に高い精度が求められる事がおわかりいただけると思います。
本当にちょっとしたグラインダーの挽き目の変化で味が変わってしまいます。
淹れ手のレシピにもよりますが、エスプレッソの調整にグラインダーの挽き目で味を整えるというのは日常茶飯事です。
ですので、そのグラインダーの精度は抽出するエスプレッソの”生命線”になってきます。
『マシンとグラインダーはどちらを重要視するべきか』
エスプレッソマシンの性能が低くても良いとは言っていません。
ですがマシンとグラインダーのどちらを重要視するか、と聞かれれば答えは”グラインダー”になります。
ここで少し考えていただきたいのですが、そもそもコーヒーの抽出アプローチは「豆を挽く」ところから始まりますよね。
なのでコーヒーにおけるスタート地点を担っているのは、グラインダー(またはミル)ということになります。
そもそもこのスタート地点が失敗していたら、その後の抽出のアプローチがいくら成功しようが美味しいエスプレッソにはならないでしょう。
これはドリップ抽出でも同じことが言えますが、ドリップとエスプレッソでは抽出アプローチの影響を受ける繊細さが違います。
ですのでエスプレッソ抽出には、必然的に高い精度のグラインダーが必要になってくるのです。
【おすすめのエスプレッソ専用グラインダー】
それではグラインダーを紹介していきます。
ここで紹介するグラインダーは、すべて「エスプレッソ専用」ですのでドリップ用として考えないようにお願いします。
どれも高い精度のグラインダーですので、納得の抽出レシピやアプローチを叶えてくれますよ。
『エウレカ・ミニヨン・スペシャリタ』
まずはじめに紹介するのは、イタリアは「エウレカ社」からミニヨン・スペシャリタです。
数多くの特許取得を誇るエウレカ社。当然このミニヨン・スペシャリタにも特許技術が盛り込まれています。
このモデルの特筆すべきは以下の点です。
・コンパクト設計(幅12cm)
・サイレント仕様
・鋼製の55mmフラット刃を採用
・誰でも簡単なタッチディスプレイ操作
・0.1秒単位の設定が可能
・ACEシステム搭載(後述)
・特許「ステップレス・マイクローメトリック・レギュレーション・システム」(後述)
エウレカの特徴をすべて挙げると多過ぎてしまうので、その中でも特に知っていて頂きたいのが上記の点です。
さらにその中でも「ACEシステム」と「ステップレス・マイクローメトリック・レギュレーション・システム」について以下で解説します。
[Anti-Clumps Electrostaticity]AECシステム
グラインダーでグラインドした際、出てきたコーヒー粉が凝集(ダマ)になって出てくることがありますが、これをAECシステムが防止します。
さらにグラインドの際に発生する”静電気”の発生も抑制することができます。
これにより一貫性のある粉量を実現しています。
ミニヨン・スペシャリタで挽いたコーヒー粉は本当にサラサラで、チャネリング(お湯が偏って通過する現象)しにくいのが良くわかります。
[ステップレス・マイクローメトリック・レギュレーション・システム]※特許取得
一般的なグラインダー(フラット刃タイプ)の刃は、二枚刃の上部のブレードが固定されていてこの上部のブレードを上下させることで挽き目調整を行います。
このため内部のお手入れなどの際に、ブレードを取り外してしまうと調整済みの挽き目が変わってしまいます。
しかしミニヨン・スペシャリタの二枚刃は、下部のブレードを固定しているためお手入れなどで刃を取り外しても挽き目が変わってしまうことがありません。
また、粒度調節ノブ(無段階調整)を片手で回すだけの簡単な粒度調整ができることも大きな魅力です。
参考記事:大一電化社公式ページ Daiichi F&L / (予約/8月初旬入荷予定)Eureka/Mignon Specialita(ミニヨン スペシャリタ) エレクトロニック ドサー無 (フェラーリレッド) -日本仕様- | エスプレッソグラインダー (daiichifl.com)
▼大一電化社の公式ホームページはこちらから▼
それから、今回大一電化社様のご厚意で運営中のYouTubeチャンネルの動画を載せさせていただくことができました。
すこし前の動画にはなりますが、ミニヨン スペシャリタと他の機種を徹底比較した動画がありますので、こちらをご覧ください。
正直僕がミニヨン スペシャリタを購入する決め手となった動画ですので、”百聞は一見に如かず”ということでご覧いただければと思います。
使用するコーヒー粉が尋常ではないため、こうやって企業が率先して比較検証してくれるのは本当に助かりますよね。
ちなみに、エウレカ社のグラインダーは日本ではこの”大一電化社”しか取り扱いがありません。
東京では”押上”に、本社のある奈良では”天理”にそれぞれショールームがありますので、興味のある方はお気軽に問い合わせてみてくださいね。
『MAZZER Mini ELECTRONIC』
エスプレッソグラインダー業界でもトップメーカーのMAZZER(マッツァー)社
MAZZER(マッツァー)のグラインダーの中でも最小サイズのMini(ミニ)です。
「MAZZER社の3つの特徴」
・均等なグラインドで安定したドーシング
・清掃が簡単
・メッシュ変更時の”粉ロス”削減
MAZZER社では、上記のように従来のグラインダーからアップデートしています。
その中からここで紹介するのは、「MAZZER Mini ERECTRONIC」です。
よりエスプレッソの抽出にこだわりたい人向けの家庭用タイプと思っていただければ良いと思います。
しかし家庭用に作られたわけではないので、お店などでも全然使えます。
メインの機能として
・ミクロ単位の無段階調整が可能
・メモリー機能により、2種類のレシピを登録可能
このようにエスプレッソグラインダーとして申し分ない機能が備わっています。
「機種スペック」
・ブレード フラット刃(64mm)
・グラインド速度 1.0-1.5/秒
・サイズ(MM) W168×D200×H470
・重量 10kg
・電源 単相 100V 50/60Hz
・消費電力 250W
「カッティングで味が変わる」と言われるエスプレッソですが、MAZZER Mini ELECTRONICでは、それを実感できるスペックを誇っています。
瞬時にカッティングされるグラインドですが、エスプレッソにおいてこの”プロセス”は非常に重要です。
抽出する分だけグラインドできるので、挽きたての味を味わうことができます。
従来の”ドサー付きタイプ”だと、挽き溜めをしていたのでどうしても”挽きたて”とは言い難いものがありました。
しかしこのタイプはそれを払拭し、さらに進化してエスプレッソの味に還元できるようになりました。
【手動(手挽き)のグラインダーではダメなの?】
結論から言うと、できます。
しかしながら、手動(手挽き)のグラインダーが確実に劣るのは”グラインドする早さ”です。
そして、細かいことを言えば手動タイプのグラインダーで均一に珈琲豆を挽くには、すこし”コツ”が要ります。
例えば、なるべく水平を保った状態でグラインドする、だったり
なるべく均等な速度を保ってグラインドする、といったような”コツ”があります。
正直これを毎回のようにできれば電動のグラインダーは必要ありませんが、あまり現実的ではない人がほとんどでしょう。
それから、一度に何人にもエスプレッソを提供するとなると、かなり時間がかかってしまい最後の人に提供する頃には、相当な時間を要することが考えられます。
このことから、ケースバイケースではありますが、電動のグラインダーを持っておいた方が何かと便利と言えます。
『手動ならコレがおすすめ』
しかしながら手動(手挽き)でも、高い性能を誇るグラインダーが存在します。
1~2人分の範囲でおすすめしますが、以下のグラインダーは美味しいエスプレッソを抽出するのに充分な性能を発揮します。
本当は世界最高峰の手動グラインダーの「コマンダンテ」を紹介したいところですが、近年の価格高騰から今回は省きます。
今回紹介するのは、Flair espresso Makerから販売されている「The Royal Grinder」です。
スペックが高性能にも関わらず、価格面が神がかっているグラインダーになります。
エスプレッソメーカーから出ているだけあって、その性能もお墨付きです。
もし電動グラインダーを購入する前に、まずは手動タイプでエスプレッソの抽出をしたいのならこのグラインダーをおすすめします。
ただ一点だけデメリットがあります。
それが、グラインダー下部の”粉受け”の部分がネジ式ではなく”キャップ式”になっているんです。
これを注意して使用しないと、グラインドしている途中で気が付かないうちに外れてしまうことがあります。
※僕も一度床に落とした経験があります。
キャップ部分がすごく緩いわけではないのですが、これを初めから承知して使うようにしてください。
グラインダーを握る時に、そのキャップ部分も一緒に握ることで上手く使うことができますので安心してください。
エスプレッソの味に関しては、前述した通り美味しいエスプレッソを淹れることができますよ。
【迷っているならコレがいい】
さて、話を戻しましてエスプレッソ専用の電動グラインダーについてです。
ここまでご覧いただいてまだ迷っているようであれば、僕のイチオシをここで挙げておきます。
『エウレカ・ミニヨン・スペシャリタ』
この機種を僕はおすすめします。
この機種は僕自身も使用しているので、その使用感などもよくわかるのでおすすめします。
先に解説したように、本体スペックの記載のようにとても小さいです。
とはいえ、重量はズシッと重くかなりしっかりとした作りです。
グラインド性能も本当に高性能で、無段階で挽き目を調節することができますし、清掃についても意外と簡単なんです。
一点だけ気になる点といえば、ホッパー(豆を入れているところ)に豆を入れた状態で挽き目を調整すると、たまに引っかかって動かない時があります。
しかし基本的にこの手のグラインダーの挽き目調整は、豆を挽きながら調節ネジを動かします。
ですので、マシンが動いていない状態で挽き目を調整すると刃に引っかかってしまうのです。
これを防ぐために、粉を挽きながらマシンの調節ネジを動かすようにしましょう。(粉が勿体なく感じますが)
このことを承知して使っていけば、あとは特に問題はありません。
非常に優秀なエスプレッソグラインダーですので、一台持っておけば壊れない限りは生涯にわたって重宝しますよ。
【ま と め】
今回はエスプレッソ専用グラインダーについて、おすすめ機種を含めて解説してきました。
ここまでご覧いただいて疑問などの解消にはなったでしょうか。
僕は自分でエスプレッソもラテアートもやるのですが、「エウレカ ミニヨン スペシャリタ」を購入してからその味も精度も上がりました。
ラテアートで重要なのは、ミルクのスチーミングと言われます。
僕もそれは同意しますし、意義はありません。
しかしそもそもエスプレッソの精度が低いと、ラテアートの良し悪しに影響することもわかっています。
ですので、スチーミングと同様にエスプレッソの精度をちゃんと意識するようにしています。
ラテアートをやっていると、様々な要因が良し悪しに関係していることがわかります。
エスプレッソをグラインダーから見直すのは、かなり重要だし近道でもあると感じています。
この記事をご覧になっていただいたあなたも、納得のいくグラインダーを手に入れて良いエスプレッソライフを送ってくださいね。
それでは、今回は以上で終わりたいと思います。
最後までご覧いただいてありがとうございました。
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【Flair Espresso PRO2】本物の神ツール!実力派エスプレッソメーカー!
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【エスプレッソとは?】美味しい飲み方やカフェメニューの見分け方まで徹底解説!
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それでは、また次の記事で!
KINEOでした。
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A&K COFFEEのKINEOです。ドリップ・焙煎・エスプレッソ・ラテアートまですべて独学で身に付けてきました。現在は東京都板橋区で念願だった『自家焙煎カフェ』を運営、『自家焙煎珈琲豆のオンラインショップ』とこの『珈琲ブログ』も運営しています。他にもビンテージ・アンティークに精通し、コーヒーカップの収集も趣味の一つです。この『珈琲ブログ』は、コーヒーの魅力や知識・技術、そして有益な情報を発信し、たくさんの人と共有することを目的に運営しています。あなたの素敵なコーヒーライフの参考になれば嬉しいです。
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