こんにちは。A&K COFFEEのKINEOです。
高性能手動コーヒーミルの生産競争は、近年どんどん過熱しています。
お陰で現在では、かなり高性能な手動コーヒーミルが割と手頃な価格で発売されていますよね。
今回レビューする”TIMEMORE NANO”も、そんな手の届きやすい高性能手動コーヒーミルの一つと言えます。
コーヒーの器具やツールは数あれど、コーヒーにおけるコーヒーミルやグラインダーが占める重要性は他の器具よりも高いです。
それはコーヒーを抽出する以前に、珈琲豆を粉に挽かなくてはいけないからです。
この精度が低ければ、いくら抽出技術が高くてもそのコーヒーの美味しさを十分に引き出すことは難しいでしょう。
今回レビューするタイムモア“ナノ”は、どの程度の性能を持っているのでしょうか。
A&K COFFEEのKINEOです。ドリップ・焙煎・エスプレッソ・ラテアートまですべて独学で身に付けてきました。現在は東京都板橋区で念願だった『自家焙煎カフェ』を運営、『自家焙煎珈琲豆のオンラインショップ』とこの『珈琲ブログ』も運営しています。他にもビンテージ・アンティークに精通し、コーヒーカップの収集も趣味の一つです。この『珈琲ブログ』は、コーヒーの魅力や知識・技術、そして有益な情報を発信し、たくさんの人と共有することを目的に運営しています。あなたの素敵なコーヒーライフの参考になれば嬉しいです。
本記事をご覧のあなたが、この手動コーヒーミルに興味があるなら、ぜひ最後までご覧いただいて今後の参考にしてください。
それでは、さっそく本題へいきましょう。
【TIMEMORE社とは?】
TIMEMOREは、2012年に中国・上海で設立されたコーヒーメーカーです。
コーヒー愛好家やデザイナー数人で始まった”タイムモア”
タイムモア社は、オリジナルデザインということに注力しコーヒー器具を作っています。
そして「プロフェッショナル+美学」というコンセプトのもと、価値あるコーヒー器具の数々を作り上げています。
タイムモアの商品を見たことがある方も多いと思いますが、とてもスタイリッシュで機能美のあるものばかりですよね。
そして一目見ただけでも「タイムモアの製品だ」とわかるものが多いです。
そんな一目でわかるところもタイムモア社が掲げている「プロフェッショナル+美学」というコンセプトが伝わってきます。
現在では、多くのコーヒー関係者や愛好家に注目されるブランドの一つとなっています。
【タイムモア “ナノ”の実力】
ここからは、実際にタイムモア”ナノ”の実力を見ていきましょう。
多くの高性能手動コーヒーミルでは
・ベアリング性能
・ミル刃の性能
・粒度の均一性
・味について
といったところの精度が高い傾向にあるので、”ナノ”についてもこの点について注目してみましょう。
高性能手動コーヒーミル業界には、世界最高峰と謳われる”コマンダンテ C40 ニトロブレード”がトップに君臨していますが、どこまで張り合えるでしょうか。
それでは、見ていきましょう。
“コマンダンテ C40 ニトロブレード”の詳細記事はこちらから。
【コマンダンテ C40 ニトロブレード】世界最高峰のコーヒーミルをレビュー!
『ベアリング性能』
まずはベアリング性能です。
“ナノ”は二つのベアリングでシャフトを固定しており、ハンドルを回転させた時の”滑らかさ”がとても優秀です。
この滑らかなベアリング性能のお陰で、中心軸の安定性も保たれ、より均一な珈琲粉を実現しています。
高性能な手動コーヒーミルは、なんと言ってもこのベアリング性能が大切。
ミル本体の中心軸の安定性も大切ですが、ハンドルを回す際に起こる左右の”ブレ”がいかに起こらないようにするかもとても重要です。
ほとんどの高性能手動コーヒーミルの場合、この高いベアリング性能が施されていますが、”ナノ”についてもこの点は高評価と言えます。
『ミル刃の性能』
次に”ミル刃の性能”についてです。
多くの高性能手動コーヒーミルの場合、各社独自の特殊なミル刃が使われています。
“ナノ”の刃には、ステンレス鋼(スチール)という材質が使用され、とても切れ味の良い刃が採用されています。
刃の形状を上から見ると5枚刃であることがわかります。
ちなみに、世界最高峰と謳われる”コマンダンテ”の刃は7枚刃で、BPLUSの”アポロ”の場合は6枚刃です。
もちろん手動コーヒーミルにおいて、このミル刃というのは”心臓部”とも言える部分ですから、各社独自の刃の形状と材質があります。
“ナノ”の刃は、他に比べて刃の捻じれ形状が深いことと、シャープな印象を受けます。
“BPLUS APOLLO Manual Grinder”のレビュー記事はこちらから。
【BPLUS APOLLO Manuel Grinder】詳細レビュー!
『粒度の均一性』
ここでは実際に挽いた珈琲粉の均一性を見ていきましょう。
見ていく粒度分布については
・極細挽き 8クリック
・細挽き 12クリック
・中細挽き 17クリック
という具合いにご覧ください。
「極細挽き」8クリック
極細挽きを拡大画像で見てみると、若干挽き目が”粗い”ように見えますよね。
今回は8クリックで挽いたので、もっと細かく設定して挽けばより細かくはなると思いますが、とりあえず8クリックでの粒度は少し”不揃い”ですね。
しかしながら”ナノ”は、6クリック以下はミル刃を損傷する可能性があるため、一番細かく設定しても6クリックまでが限界です。
そこだけは注意して粒度設定を行うようにしてください。
「細挽き」12クリック
細挽きの粒度については、比較的揃っていると思いました。
先ほどの極細挽きの不揃いさがあったため不安ではありましたが、細挽きは安定した粒度に見えますね。
次は中細挽きを見てみましょう。
「中細挽き」17クリック
こうしてみると極細挽き以外の粒度は結構いい感じに揃っていますよね。
この粒度なら安定したドリップが期待できるのではないでしょうか。
それから、今回試したすべての挽き目で“微粉”がかなり少なかったことをお気付きでしたか?
この微粉の量は、検証しながら「少なっ!」と驚くくらい少なかったです。
このあたりもタイムモア”ナノ”の性能をよく表していますよね。
ということで、肉眼で見る限りでは、まずまずの粒度の均一性だったのではないでしょうか。
これから”ナノ”を検討している方の参考になれば幸いです。
『味について』
では次に”味”を評価していきます。
今回のレビューでは、ハリオのV60ドリッパーを使用して
・中深煎りの豆15g
・湯温88度
・抽出湯量180ml
・抽出時間2分半
でドリップをしていきます。
▼タイムモアのドリッパーを使っています。
▼こちらのドリップケトルもタイムモア製です。
今回は中深煎りを使用して前述したレシピでドリップをしましたが、味については“微粉”の量が少ないということもあってか、とても繊細な味に仕上がっていました。
今回はドリップのみでしたが、マキネッタやエスプレッソで淹れた時にも期待できそうな味でした。
“ナノ”の価格でこの高い精度の味が実現できるなら、手に入れてまったく問題ないと思いますね。
こちらのレビュー記事もおすすめです。
【BPLUS APOLLO Manuel Grinder】詳細レビュー!
【TIMEMORE NANOの魅力】
タイムモア”ナノ”の魅力については、まず”価格”が挙げられます。
これまでご覧いただいたように、”ナノ”は高性能手動コーヒーミルの部類で間違いありません。
しかし、他のメーカーに比べて大幅に価格が安いのです。
“ナノ”は他の高性能手動コーヒーミルと比べて、”サイズが小さい”だったり珈琲豆を入れられる”容量”が少ないなどのデメリットはあります。
それでもここまでの高性能を搭載しているのにも関わらず、この価格は”神”と言えるのではないでしょうか。
それに”ナノ”はサイズが小さいから良い、ということも言えます。
なぜなら、一人暮らしのコーヒー愛好家やソロキャンパーなどには”うってつけ”のサイズと言えるからです。
数少ないコーヒーの淹れる量で足りる人には、まさにピッタリの高性能手動コーヒーミルと言えるでしょう。
小さい分、握りやすく持ち運びも楽で収納もしやすいとくれば、多くのアウトドアシーンで大活躍しますよね。
数の多いコーヒーを淹れる場合などには”不向き”かもしれませんが、上記のような状況に当てはまる人なら、こんな良い手動コーヒーミルは他にはないのではないでしょうか。
一人暮らしのコーヒー愛好家やソロキャンパーの方には、ぜひおすすめしたいコーヒーミルですよ。
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【ま と め】
タイムモア”ナノ”はいかがだったでしょうか。
小さくても高性能で、とても使い勝手のいい手動コーヒーミルですよね。
サイズが小さいなどのデメリットはありますが、そこは”特定の層”に向けて作られているということをここまでの解説で理解していただけたはずです。
最大のメリットは、価格や機能性、収納性の高さといったところです。
特に”ナノ”の代名詞ともいえる”そのまま収納できるハンドル”は、コーヒーを長く愛好してきた身から言わせてもらえば、「よく気付いて作ってくれたな」という印象です。
デザインも良く、機能性も高いので、条件さえ合っていれば、こんなに良いコーヒーミルはないですよね。
ちなみに、このモデルには”上位モデル”もあります。
“NANO”のアップグレード版の”NANOs”というモデルです。
違いについては、ミル刃がカーボンスチールにチタンコーティングを施したという違いだけです。
これにより、”ナノ”よりも刃の硬度や耐久性などが上がっているようです。
気になる方は”NANOs”の方もご覧になってみてはいかがでしょうか。
ちなみに、”NANO”には専用ケース付きのセットもありますよ。
それでは、今回は以上で終わりにします。
最後までご覧いただいてありがとうございました。
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それでは、また次の記事で!
KINEOでした。
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